日本のわが家

旅行業界に長く携わるクロード・ソリエール氏。パリで日本人駐在員向けに旅行代理店を営んできた同氏が目を向けたのは、日本を内側から見てみたいと願う外国人旅行者だった。同氏にインタビューを行った。

Vivre le Japon社は2006年から、京都を中心に35軒の日本家屋を利用した滞在型ツーリズムを提案しています。AirBnB(エアビーアンドビー)の先駆けであったわけですね?
Airbnbは単なる不動産業ですが、弊社では日常生活をサポートする現地ガイド「トラベルエンジェル」による滞在者の本格的なケアも行っています。日本で暮らすことは、初心者にとってはそうたやすいことではありません。日本家屋の使い方やごみの分別、近所の情報などの説明が必要です。

日本で一軒家を購入するのは、それほど難しくはないのでしょうか。
フランスでは決定から売却まで何ヶ月もかかりますが、日本では数日で済みます。改装工事に関しても、日本の職人は素晴らしい。この10年で、工事の遅れを一度も経験したことはありません。フランスだと、工事現場は常に闘いの場です。また、日本の伝統的な家屋は日本の若者世代には人気がなく、彼等は繁華街の新しい建物に住みたがります。フランスでは古い家に価値があり、日本では新しい家に価値がある。でもフランスも50年前は日本と同じで、今日ではパリで最も高級な住宅街のひとつであるマレ地区も、かつては不衛生な場所と言われていました。おそらく日本もこれから変わっていくでしょう。

観光客は変化してきていると思いますか?
当初、日本を訪れる外国人観光客は冒険好きの個人旅行者だけでした。今日では一般的な旅先になっています。旅をするなら今でしょ!

成功の秘訣は?
アパート暮らしの家族が、一軒家に滞在しながら旅行することを夢みているケースが多いです。また、ホテルよりも滞在費が安いのも彼等にとっては魅力的です。日本の素晴らしいところは、子供たちが両親と一緒に喜んで旅行に行くことです。もしフランス人の親が息子に一緒にスペインに行こうと言ったらきっと嫌がるでしょう!弊社のスタイルでは、日本に住みながら旅することができます。長期の滞在も可能です。多くの人が京都に10日間滞在しています。日本のスーパーで買い物をすることも思い出深い経験になります。

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